2022/08/29 16:44


最近メディアや書籍で目にする『最強コンビ』とさえ称されるオリーブオイルと納豆ですが、『便秘が解消した』とか、『痩せた』とか、嬉しい声も聞こえてきます。実は納豆やオリーブオイルは、単体で食べるときの健康効果もさることながら、オリーブオイルが持つ健康効果と似ているところが多く、さらに一緒に食べれば倍増する効能もあります。

今回は、健康作用に相乗効果があると言われる納豆とオリーブオイルの健康効果にスポットを当てて、紹介します。

納豆にオリーブオイルをかけて食べる』効果


POINT
✔ オリーブオイルと納豆の健康効果は近しい
✔ 同時に食べる事で相乗効果がある
✔ 味が格段にアップする

1.骨を丈夫にする効果
骨を丈夫にする
納豆に多く含まれるビタミンK2はカルシウムが骨になるのを助ける働きがあります。また、大豆イソフラボンは骨粗鬆症の予防にも良いとされていますので、骨を強くする意味からも、納豆は非常に優秀な食材です。
またオリーブオイルも、カルシウムの骨への吸着を高める作用があるため、納豆とオリーブオイルを一緒に食べることで、相乗効果があります。
ここで、近年の研究ではレモンとカルシウムの相乗効果も発見されており、一緒に摂る事で、骨を丈夫にする効果が認められています。また、レモンとオリーブオイルには肝機能を高める効果も注目されている為、納豆にオリーブオイルとレモン汁を加えるコンビネーションも大変オススメです。

2.便秘解消の効果
便秘解消
食物繊維には水溶性と不溶性という2種類がありますが、納豆には水溶性と不溶性の食物繊維の両方が1:2の比率で含まれており、これは腸の働きに理想的な比率と言われています。また、納豆には、ゴボウの約1.5倍の食物繊維が含まれており、食物繊維の質も量も優れていることが、『便秘にいい』と言われる理由です。
またオリーブオイルの主成分である一酸化不飽和脂肪酸のオレイン酸は、小腸で吸収されにくいため、大腸まで到達しやすいです。この結果、腸内での便の動きがスムーズになり、腸の蠕動(ぜんどう)運動が促進されて排便がスムーズになります。

オリーブオイルの本場イタリアでは、オリーブオイルは『天然の下剤』と呼ばれ、古くから便秘に良いことが知られていました。また、エキストラバージンオリーブオイルに含まれているビタミンEは、自律神経を整え、腸の働きも良くする働きがあるため、納豆とオリーブオイルは便秘対策に最強の組み合わせと言えます。.よく納豆とオリーブオイルで『痩せた』と聞くのは、これが原因です。

3.がん予防の効果
がん予防
納豆には善玉菌の代表格であるビフィズス菌の好物であるオリゴ糖や繊維質が豊富に含まれており、腸内の善玉菌を繁殖させます。人間の腸内には、約100種類、100兆個もの細菌が生息していますが、この腸内細菌を善玉菌に保つ事が非常に大切です。肉食にかたよった食生活や、ストレス、加齢によって悪玉菌のウエルシュ菌や腐敗菌などが増え、大腸がんや免疫力の低下に繋がりますので、納豆で善玉菌を増やしておくことが重要です。
さらに、納豆のネバネバ部分に含まれるタンパク質分解酵素であるナットウキナーゼを含む、納豆抽出成分にはがんの予防効果が報告されています。

また納豆に含まれるジコピリン酸にも、がんを自己破壊させる『アポトーシス作用』があるという事が判っています。

4.糖尿病の予防効果
糖尿病予防
エクストラバージンオリーブオイルは、血糖値の急激な上昇を抑えることで知られています。例えばエクストラバージンオリーブオイルをつけた食パンは、食パンを単体で摂取するよりも血糖値の昇降が緩やかになるため、『血糖値スパイク』を抑制し、糖尿病を予防する働きがあります。また、大豆に含まれるレシチンは、高血糖の状態が長く続いても、毛細血管の壁を破れないように強力にガードする働きがあり、糖尿病に関わる合併症を未然に防いでくれる効果があると考えられています。

5.腸内環境改善の効果
腸内環境改善
オリーブオイルに含まれているオレイン酸などの一価不飽和脂肪酸は、胃や小腸で吸収されにくいため大腸まで届きやすいです。大腸まで届いたオレイン酸は、腸の中で潤滑剤のような働きをするため、排便をスムーズにします。また、オレイン酸には胃酸の分泌を促進する働きがあり、胃もたれを防ぐ効果もあります。
また納豆に含まれる納豆菌は熱で壊れにいため、腸内でも発酵を進めて、腸内を酸性化させます。それにより、腸内に住みつく善玉菌が増殖しやすくなり、悪玉菌の増殖が抑えられます。また、食物繊維も豊富に含む納豆を食べることで納豆菌そのものの働きが盛んになるので、整腸作用が高められます。

なお、腸内環境が整うと免疫力が上がり、美肌効果もあるので、健康と美容の両方に良いです。さらに、腸内環境が良いと幸せホルモンのセロトニンの分泌も盛んになるため、精神的にもポジティブになれ、大変オススメです。

6.血液サラサラの効果(心臓病予防)
血液サラサラ効果(心臓病予防)
オリーブオイルのポリフェノールの一種であるオレウロペインは血圧やコレステロール値、血糖値の減少、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病のリスクを減らすのに効果的です。またオリーブオイルに含まれるオレイン酸は悪玉コレステロールだけを減らし善玉コレステロールはそのままに保つ働きがありますので、心臓病を予防する効果があります。これはオリーブオイルのオレイン酸の優れた点です。例えばコレステロールを減らすと一口に言っても、サラダ油の原料にもなるコーン油や綿実油に含まれる『リノール酸』は、悪玉も善玉も両方のコレステロールを取り除いてしまいます。
また納豆にしか含まない酵素であるナットウキナーゼには、血栓を溶かす働きがあり、こちらも血液サラサラ効果に一役を買います。

7.抗酸化作用の効果(美肌、老化防止)
抗酸化作用
納豆もオリーブオイルも、ビタミンEが豊富なことで知られています。そして、このビタミンEの代表的な効果は抗酸化作用です。納豆とオリーブオイルを摂ることで豊富に摂取できるため、細胞の老化防止や美肌効果、そしてアンチエイジングが多大に期待できるのです。

8.更年期障害の予防効果
更年期障害予防
納豆に含まれるイソフラボンの働きにより、更年期障害の予防効果も報告されています。大豆に含まれるポリフェノールである大豆イソフラボンは、ダイゼイン、グリシテイン、ゲニステインの3種類に分類できるのですが、ダイゼインが腸内細菌により代謝されると、エクオールという物質に変化し、これが更年期障害の予防になります。

9.アルツハイマー病の予防効果
アルツハイマー病に対する効果
オリーブオイルに多く含まれるポリフェノールの効果として、アルツハイマー病の予防効果が指摘されています。これは、国立病院機構京都医療センターなどのマウスの実験でわかったのですが、オリーブなどの植物に含まれるポリフェノールには、アルツハイマー発症と関連がある『異常なたんぱく質』の蓄積や炎症を抑える効果があります。

10.感染症予防の効果
感染症予防
オリーブオイルのポリフェノールの一種である、ヒドロキシソールは、抗ウイルス、抗炎症、解熱、利尿作用などがあります。.(マラリアの治療薬(解熱剤)にも使用されていました。)
また納豆に含まれるジコピリン酸は、大豆が納豆菌によって発酵することで発生する成分で、強い抗ウイルス作用や抗菌作用(病原性大腸菌O-157への抗菌効果を含む)が認められています。また病原菌の増殖も抑える働きがあるため、今後も感染症対策に期待されています。
 
まとめ 
如何だったでしょうか?大豆とオリーブオイルはベストマッチと言えると思います。健康への相乗効果だけでなく、そもそも、互いの味への相乗効果もあり、美味しさが増す食材でもあるので、一緒に食べる意義も大きいです。

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